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プロフィール

ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から

外来生物 2020問題を考える-4:喰うか喰わせるか!

前回の「2020問題を考える-3」では、これまでの議論と生物多様性国家戦略の問題点について分析した。そして私個人としては、外来生物被害予防三原則ならびに生物多様性国家戦略は、その理念と精神には大いに賛同するものの、個別目標の一つである「2020年までに優先度の高い侵略的外来種が制御又は根絶」には賛同しかねる事を述べた。
その理由として、上記の生物多様性国家戦略にうたわれた個別目標が、現実性と経済性を熟慮した科学的アプローチなどとは無縁の政治的判断と言わざるを得ないからであると主張した。

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ではどうすべきか。国として、などという大きいことを言うつもりはないが、一釣り人としてどうしていくべきなのか。まとまらない頭を整理しつつ、ツラツラと書いていきたい。

私の意見は揺るがない。
・外来生物の違法放流には断固反対。
・外来生物の繁殖・増殖にも反対。

そしてもう一つ、加えるに
・バスを無為に殺したりしない。

バスとは限らない。生きとし生けるものの命をただ奪う、ゴミ箱に捨てて焼却する、岸に打ち捨てて無駄に殺す。そんな事が許せないのだ。この点が釣り団体やバスプロ、多くのバサーの立ち位置とは少し違うだろう。私は Catch & Release 禁止でもいいと思っている。バス釣り禁止ではないのだから。それは禁止されようが許可されようが、アユやタイはリリースしない事となんら変わりはない。釣りとしてはごく自然な形態だ。
すなわち命を活かすのならCatch & Release 禁止は受け入れる
我々は他の生物の命を奪って己の命を繋いでいる。それは自然なことだ。魚を釣っておいしく戴く。アユやタイでできていることが、なぜバスではやらないのか?

これはバサーに問いたい。あなたはなぜバスをCatch & Release するのか?

バスフィッシングは Catch & Release がルールだから。」
本当にそうなの? あなた、そんなに暗黙のルールを守るいい子なの? バサーの品格、特にバス番組で無駄に騒いでいるバカプロ(あっバスプロでした)なんかを見ていると、ほとんど社会不適合者ばかりだけどね。そんないい子たちが漁港を荒らし釣り場をゴミだらけにしないと思うよ。
私がバス釣りを始めた頃、すなわちまだバスが日本に居ついたばかりの頃にはまさにそう叫ばれていたよ。常見忠師匠の本にも書いてあったし、我が開高健先生もモンゴルの大草原で巨大イトウを釣り上げた後、
チンギスハーンのものはチンギスハーンに。モンゴルの魚はモンゴルに。
なんてかっこいい事を言いながらリリースしていた。(「開高健の続モンゴル大紀行」より)

それに憧れた中学生がCatch & Release を心に刻んだとて不思議ではあるまい? じゃあ川辺で変な造花の棒を振り回して叫んでいるバスプロは?どうしてリリースするの?

バス業界のためバスを増やしたい。もっと大きくしてまた釣りたいから。」
プロや業界の人間はそう思うだろうな。素人衆もそうなのかな? だったらアユやタイでもリリースしそうなものだけど・・・
ヘラブナは完全にそうだよね。バス以上に完全にゲームフィッシュだし。ちなみにヘラブナもまた、ほとんどの地方では立派な国内外来種だから。元々その湖にいたなんてことはまずない放流魚だから。さあ、これからヘラブナがどう扱われていくかにも注目しよう。

釣ったはいいけど始末に困る。食べられないし、飼える訳でもないし。」
正直、これが本音だろうな。アユもタイもおいしく食べられるからリリースしないんだよね? いわば海で釣れちゃう外道、それもゴンズイやフグみたいな嬉しくない外道と同じなのだ。

だったら食べればいいじゃん!
食べられるようにすればいいじゃん!!
少なくとも、食べさせればいいじゃん。


ブラックバスを食べたことありますか? 芦ノ湖のバスは文句なくおいしい。湖畔で釣り&キャンプをして、バター焼きで食べたバスはうまかったよ。
湖畔のレストランでブラックバス定食なんて出しているくらいだから、問題なく食べられる。元々そういう魚なのだ。例えば芦ノ湖畔のほん陣。琵琶湖博物館内のにほのうみ

これが榛名湖のバスになると臭くて食べられたものじゃなくなる。同じようにきれいな湖水をしているのに。
なぜか? 榛名湖のバスは腹にワームを溜め込んでいるから。バスを捌いた途端に臭い匂いが鼻をつく。食べるのをあきらめて捨ててしまった。ごめんね、バス君。

ここでふと思ったことがある。
琵琶湖のバス回収Boxのバス達はどうなるんだろうう。建前上は飼料に加工して養殖魚や家畜の餌になることになっている。私的にはバスの命を他の魚や家畜に与えており、ギリギリ許容範囲かな。家に持ち帰って猫の餌にするなんて、全然OK!
しかしバスの腹に溜まったワームはどうしているんだ? まさか全部粉砕して家畜や養殖魚に与えているんじゃないよね? そんなことをしたらプラスチックが永遠に生物の体を循環することになる。
ちゃんと捌いて腹ワタは処理しているんだよね? まさか飼料に再生するなんて大嘘で、焼却しちゃっているんじゃないよね???


さて食べられないからリリースする派の人達に提案する。
だったら誰でも食べられるようにすればいいじゃん。食べたくなるような魚にすればいいじゃん。簡単なことだ。

・ワーム禁止

それだけでバスはうまくなる。加えて湖底に打ち捨てられるワームもなくなる。バスフィッシングはハードルアーとワイヤールアーオンリー。な~に簡単さ。50年前に私がバスを始めた頃に戻るだけだ。「ルアーフィッシング黎明期」にも書いた通りだ。

できればハードルアーも木製オンリーになるといいね。そうすれば残念ながら根がかってしまったルアーでも、数年で自然に帰る。それに高価なルアーなら釣り人も必死で回収するでしょ。ワームなんかすぐ捨てちゃうもんね。
エコタックルとか言っているJBさん、割高のでかいだけのプラスチック製プラグを売っているメーカーさん、考えてみてはいかが? プラスチックのでかいだけのルアーを5000円以上も払って買うくらいなら、手の込んだ木製ルアーを10000円で買いたいな。

エコタックルにしてもJBプロの中には「トーナメントでは義務付けられているから使うが、それ以外では使わない」とかしゃ~しゃ~とブログに書いている人間がいたりして、何のためのエコタックルなのか子飼いのプロ達でさえ納得させられない状況だ。

なので己の今後のスタイルは決まった。

ハードルアー一本!

釣りは難しくなるかもね。いいじゃないか。バス釣りはもっと難しくていいんだ。

外来生物 2020問題を考える-3: 賛成・反対がっぷり四つ!

前回の「2020問題を考える-2:生物多様性国家戦略」までで、外来生物をめぐる2020年問題の背景と概要を述べた。そして私の予想として
・滋賀県条例と同等の条例が全自治体で制定される。
・バスのリリースは禁止される。

と言う暗い将来を挙げた。

生物多様性の根本理念について異論を唱える人は(少なくともマトモな人間には)いないだろう。ジャングルを際限なく焼き払い畑にする、サンゴ礁をどこまでも埋め立てて基地にする、アマミニクオウサギの住む島にマングースを放つ、ヤマメやイワナの泳ぐ清流にスモールマウスバスを放流する。そんなことを際限なくやっていたら地球はどうなってしまうか。マトモな人間なら分かるはずだ。
しかしここで「総論賛成 各論反対」という人間が現れる。それも山ほど。私もその一人かもしれない。

「そりゃあサンゴ礁は大切にするに越したことはない。しかし辺野古の基地移設は防衛上も外交上も必要なのだ。そのためにサンゴ礁やジュゴンを犠牲にするのは致し方ない。」
「そりゃあアマミノクロウサギが天然記念物なのは承知の上だ。しかしハブの被害を軽減するためマングースは必要だ。クロウサギは絶滅なんかしないだろう。」
「そりゃあスモールマウスバスは元々住んでいた魚達を食べるだろう。しかしバスによる食害なんて大した問題ではない。釣り業界の権益と釣り人の自由を奪うな。」

私はここまで愚かではないつもりだが、生きとし生けるものとしての外来生物の命の尊厳(大げさな言葉だ)を踏みにじってまで守るべき多様性って何だ、とも思う。
なので、生物多様性国家戦略で示された
2020年までに優先度の高い侵略的外来種が制御又は根絶
という文言を見ると怯んでしまう。

こういう時には原理原則に立ち戻ろう。

外来生物被害予防三原則
1.悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
2.飼っている外来生物を野外に捨てない
3.野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない


まったくその通りだ。どの条文にも全面的に賛成する。
日本各地にフロリダバスを放ち、北海道にまでスモールマウスバスを違法放流する人間は、いったい何を考えているのか? コソコソと暗闇でバスを放流し、ネットの陰に隠れて理屈にもならない中傷を繰り返す。恥ずかしくないのか。そういう人間は顔を明かして公の場で議論してみるがいい。

私の意見は揺るがない。
・外来生物の違法放流には断固反対。
・外来生物の繁殖・増殖にも反対。

何度も言うがバスフィッシングはもっと難しくていい。必要ならば金が掛かってもいい。
そう思っている。JBや全釣り協がいやいやながら外来生物法を守ります、と言っているのとは訳が違う。本心からバスをこれ以上増やすべきでないと考えている。

バス擁護側の意見を少し紹介しよう。これが意外なほど黙り込んでいるのだ。特定外来生物被害防止法の成立直後の2005年から数年間は、キャンペーンと言えるほど大々的にバス擁護論を展開してきたJB日本釣振興会もここ数年は無言を通し、「ルールには従いましょう」と呼びかける。公的団体としては当然と言えば当然なのだが、なんとも弱腰だ。
 
かの今江克隆も外来生物法成立前後は勇ましくアジっていたのだが、最近は・・・

その論調は「バスを守れ。釣り人の自由や業界の権益を確保しろ。」と叫ぶばかりで、釣り人以外の人達に訴求できるポイントを欠いていた。これでは生物多様性を守るという御旗の前では無力だろう。


一方で2012年策定の生物多様性国家戦略には、
「2020年までに、侵略的外来種及びその定着経路が特定され優先順位付けられ優先度の高い種が制御又は根絶される。」
と明記されている。そしてその「優先度の高い種」がバス・ブルーギル等なのだ。
その「優先度の高い種」に選ばれた基準をもう一度確認してみよう。基準は5つ。
①生態系に係る潜在的な影響・被害が特に甚大
②生物多様性保全上重要な地域に侵入・定着し被害をもたらす可能性が高い
③絶滅危惧種等の生息・生育に甚大な被害を及ぼす可能性が高い
④人の生命・身体や農林水産業等社会経済に対し甚大な被害を及ぼす
⑤防除手法が開発されている、又は開発される見込みがある等、一定程度の知見があり、対策の目標を立て得る。

このうちオオクチバスは①~⑤の全て、コクチバスは①②③⑤に該当し、緊急対策外来種と認定された。①②③は納得するしかない。バスの食害はある。生態系に影響がない訳がない。このブログでも、ある条件が揃えばそこにいる在来種を根こそぎ食い尽くすことも確認されている。それは例えば閉鎖性の強い小規模湖沼で、湖岸に水草や葦などの小魚の隠れ場所のない水域だ。そこではバス侵入から数年でまさにバスしかいなくなる事が確認されている。
一方で在来種の減少はバスの食害が原因の全てではない事も事実だ。例えば「18.霞が浦北浦における過去20年間の水産有用資源減少要因 に関する考察」で紹介したように、霞ヶ浦の在来種激減はバスの食害などではなく、利根川水門の完成による霞ヶ浦の淡水化、およびそれに伴う水流の停滞に原因がある事が、科学的考察から明らかとなっている。

④はちと引っかかる。バスの場合は「農林水産業等社会経済に甚大な被害を及ぼす」部分が該当すると言うのだろうが、上述の通り霞ヶ浦の水産資源激減はバスの食害によるものではなく、琵琶湖についても同様の研究結果が紹介されている。また何より、日本人の食文化の変化により、例えそれら在来種が減らなかったとしても淡水域の水産業は衰退する運命にあった。あなたは最近、フナやコイ、モッゴを食べました?スーパーで見かけた?水産業は獲れないから衰退したのではない。売れないから衰退したのだ。琵琶湖・霞ヶ浦の漁業従事者の年齢を見れば、それは明らかだ。
(この辺は「琵琶湖の外来魚、捕獲量激減」で考察したので、参照されたし)

⑤はまさに政治的判断だ。どこに防除手法が開発されている? 何の対策の目標を立て得る?
環境庁の示した緊急対策外来生物は33種。そのすべてが⑤に該当するとなっている。いや⑤に該当する種が緊急対策外来生物に指定されたのだ。その中にはクマネズミやカミツキガメ、アメリカザリガニ、セアカゴケグモなどが含まれている。
どうやって? どうやってブラックバスやクマネズミ、アメリカザリガニを根絶すると言うのだろうか。防除技術が開発されていると言いきらなければ、根絶を目標とする緊急対策は打てないし、具体的に予算を取って活動を開始することもできない。ここは「開発されている」と言わざるを得ないのだ

ここが私が最も納得できない点だ。根絶できるはずのないものを「できる」と言いはって活動を開始するのだ。その歪は思いがけない形で跳ね返ってくるように思えてならない。本気で根絶しようと思ったら何をする? 網や釣りによる捕獲で根絶できると本気で考えているとは思えない。苦し紛れに考え付くのは遺伝子操作か毒物か。
例えばバスの繁殖を妨げるような遺伝子操作をした雄バスを放流するとしよう。思惑通りに事が運べばいいが、とんでもない生物が生まれたり、他の種に影響が出るなんて事もありうる。
例えば仔バスにだけ効果の出る毒物を流したとしよう。それが他の種、最悪の場合には人間に害が及ぶ事は絶対にない、なんて誰も言えない。まして遺伝的な悪影響で数代後まで害が及ぶことだってあり得る。


人間はいったいどれだけの生物を絶滅に追いやってきたのだろう。日本でだけ考えてみても、ニホンオオオカミ、ニホンカワウソ、コウノトリ・・・。生物を根絶するのなんてたやすいことだ。
おいおい、違うだろう。それらは根絶しようと思ってやった事じゃない。図らずも絶滅させてしまったのだ。では逆に意図して根絶した害獣・害虫はなに?
ウリミバエ、ミカンミバエは放射線を用いた不妊虫放飼法により根絶した。大量の不妊ミバエを放つことで自然界にいたミバエの繁殖の機会を奪ったのだ。沖縄で展開されたこの放飼法で放たれたミバエの数は実に625億匹! 沖縄だけでだよ。途方もない数が必要なのだ。

動物ではどうか。一部地域のカナダガン、タイワンザルの駆除が挙げられる程度。全国的に繁殖が確認された害獣・害魚が駆逐された例はほぼない。
それをやろうとしているのが今の生物多様性国家戦略なのだ。現実性と経済性を熟慮した科学的アプローチなどとは無縁の政治的判断と言わざるを得ない。

私が何より気にくわないのはこの部分だ。生物多様性の志は良しとして、ではそれは現実性があるのか。政治的プロパガンダで終わってしまうのなら、何もしない方がよっぽどまし。人間にとっても社会にとっても生物にとってさえもだ。

ではどうするべきなのか?
私自身の考えを次回で述べていく。

外来生物 2020問題を考える-2:生物多様性国家戦略

前回「外来生物 2020問題を考える -1: 愛知目標と外来生物法」においては、ブラックバスをはじめとする外来生物の2020年問題は、生物多様性条約に加盟する国により開催された国際会議:COP10で策定された「愛知目標」を起源とすること、日本においてはその達成に向けて2012年に策定された生物多様性国家戦略においてうたわれた国際的な約束事であることを示した。

そしてその生物多様性国家戦略では、20ある具体的な個別目標の一つ(目標9)として
2020年までに、侵略的外来種及びその定着経路が特定され、優先順位付けられ、優先度の高い種が制御又は根絶される。」
ことが掲げられているのだ。

では「優先度の高い種」とは何か?
環境庁は「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(生態系被害防止外来種リスト)」の形でそれを示している。

環境庁の示した緊急対策外来種、重点対策外来種における対策の優先度の考え方(被害の深刻度に関する基準)は、以下の通り。
①生態系に係る潜在的な影響・被害が特に甚大
②生物多様性保全上重要な地域に侵入・定着し被害をもたらす可能性が高い
③絶滅危惧種等の生息・生育に甚大な被害を及ぼす可能性が高い
④人の生命・身体や農林水産業等社会経済に対し甚大な被害を及ぼす
(対策の実効性、実行可能性)
⑤防除手法が開発されている、又は開発される見込みがある等、一定程度の知見があり、対策の目標を立て得る。

このような基準により、該当する項目が多いとして選択されたのは
 植物 200種 うち国外由来 190種
 動物 229種 うち国外由来 209種 

環境庁HPより「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」を転載する。
(https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list/gaiyou.pdf)

総合対策外来種

ここに示された国外由来外来動物のうちの55種が魚類
これがさらに細分化されていて、以下、魚類に絞って記載すれば、
既に国内に定着したと認められる「総合的に対策が必要な外来種(総合対策外来種)」は31種 で、その内訳は
 緊急対策外来種 4種
 重点対策外来種   2種
 その他の総合対策外来種 25種

これが個別目標9で述べられている「優先度の高い種」に他ならない。
では緊急対策外来種に認定された4種とは何か? ズバリ、
 チャネルキャットフィッシュ
 ブルーギル
 コクチバス
 オオクチバス

の4種である。

ちなみに魚類以外の緊急対策外来種には、タイワンザル、アライグマ、タイワンリス、カミツキガメ、セアカゴケグモ、カナダガン等の33種がリストアップされている。ノネコやアメリカザリガニ、クマネズミの名も見える。

また外来生物としては、既に定着してしまった総合対策外来種の他に、未定着と認定されている「定着を予防する外来種(定着予防外来種)」として魚類では16種あり、ガーやノーザンパイク、ナイルパーチ、ストライプドバスなどがリストアップされている。

具体的外来種が知りたい方は以下の環境庁自然環境局HPを参照。

すなわちオオクチバス等の4種は最優先で制御又は根絶されるべき種なのだ。
普通に考えればこれら緊急対策外来種全てを2020年までに根絶することは不可能だ。絶対に、と言ってもいい程に不可能だ。ならば行政はどうするのか? 国際的な約束事である生物多様性条約、それも日本が議長国を務め策定した愛知目標を反故にできるのか?

やはり何かしらの目に見える形での成果、根絶への道筋を付けることが最低限でも求められる事になろう。すなわちそれは、国または自治体としての法整備条例制定だ。これは避けられないであろう。滋賀県や宮城県条例のような形が国全体で採択される可能性が高いと考える。


ここまでが愛知目標とその具体策としての生物多様性国家戦略の成行だ。できるだけ私情を挟まずに論じてきたつもりだ。そして予言しよう。

滋賀県条例と同等の条例が全自治体で制定される。
バスのリリースは禁止される。


その時、あなたはどうするか? 私はどうするのか?
次回以降で自分に問うてみたい。

外来生物 2020問題を考える -1: 愛知目標と外来生物法

外来生物に関する2020年問題、バス業界では危機感を持て語られる2020年について改めて考えてみたい。
そもそも2020年問題とは何か? それはどこから提起された問題なのか?
実は立派な国際問題なのだ。
ことの起こりはCOP10。

COP10 とは2010年に名古屋市で開催された「生物多様性条約第10回締約国会議」。
COPとは Conference of Parties。直訳すれば「加盟国会議」のこと。なんでこの国際会議だけがCOPと呼ぶようになったのかは分からないが、文字面からは「生物多様性」は読み取れない。
COP10にはその根幹をなす生物多様性条約(CBD)に加盟する180か国が参加し、13000人が参加した。議長は当時の環境大臣、松本龍。菅政権の下、環境大臣を務めた後に復興対策担当大臣に就任し、数々の高圧的発言が問題となり辞任に追い込まれた、あの松本龍だ。
松本に関するモロモロは置いておこう。ただ、先進国と発展途上国の思惑が交錯し、直前まで合意案の策定は困難と思われていたCOP10で、まかりなりにも新戦略計画が策定・調印できたのは、松本の高圧的で強引な性格が吉と出たのかもしれない。

その新戦略計画が「愛知目標」だ。
「愛知目標」すなわち「戦略計画2011-2020」は、2050年までに「自然と共生する」世界を実現するビジョン(中長期目標)をもって、2020年までにミッション(短期目標)及び20の個別目標の達成を目指すものだ。そして2020年までに生物多様性の損失を止めるための効果的かつ緊急の行動を実施するという20の個別目標を策定した。
これを受けた形で政府は愛知目標の達成に向けて、2012年に生物多様性国家戦略の改定を行い、目標の達成に向けたロードマップを示した。

つまり2020年の外来生物に関わる問題解決は、国際条約に基づく約束事なのだ。
「ルアーが売れなくなるからいやだ。」とか「トーナメントが開けなくなるのは困る」とか「バスがかわいそう」とかのレベルの話ではない。まずそこを肝に銘じよう。

しかるに愛知目標は「バスのリリースを禁止しましょう」なんて言うみみっちいレベルの取り決めをしたのではない(アタリマエだ)。上述した20の個別目標では、地球上のありとあらゆる生物(植物も虫も魚も獣も)についての生物多様性を確保することを念頭に、個別に目標を定めている。

興味あります? 一応、掲載しますね。

2020個別目標
環境省 生物多様性HPより)

この中でブラックバスに大いに関わるのは、目標9と目標11だろう。環境庁HPから同目標に関する具体策を引用する。

目標9
「2020年までに、侵略的外来種及びその定着経路が特定され優先順位付けられ優先度の高い種制御又は根絶される。また、侵略的外来種の導入又は定着を防止するために、定着経路を管理するための対策が講じられる。」

侵略的外来種は生物多様性にとっての主要な脅威の一つです。全大陸のあらゆる生態系において、外来種の数が増加し、拡大の速度も増しており、侵略的外来種によって世界経済への被害は1兆4,000億ドル以上になる可能性があるといわれています。外来種の脅威に対しては、(1)侵入の防止、(2)侵入の初期段階での発見と対応、(3)定着した外来種の駆除・管理の各段階に応じた対策を進める必要があります。
 
目標11
「2020年までに、少なくとも陸域及び内陸水域の17%、また沿岸域及び海域の10%、特に、生物多様性と生態系サービスに特別に重要な地域が、効果的、衡平に管理され、かつ生態学的に代表的な良く連結された保護地域システムやその他の効果的な地域をベースとする手段を通じて保全され、また、より広域の陸上景観や海洋景観に統合される。」

現在、世界の約13%の陸域と約5%の沿岸域が保護地域等によって保護されています。陸域の保護地域はわずかに増加している一方で、十分に管理されているのは2割ほどだと指摘されており、管理の有効性にはばらつきがあり、管理能力の向上が必要です。また、それぞれの生物の生態特性に応じて、生育・生息空間のつながりや、適切に配置された生態学的ネットワークを形成していくことが重要です。
なお、我が国の自然環境保全を直接の目的とした保護地域制度には、自然環境保全地域、自然公園、生息地等保護区、鳥獣保護区、国有林における保護林が挙げられ、自然公園については、国立公園・国定公園・都道府県立自然公園を合わせた面積は543万㌶と国土の約14.3%を占めています。


では「優先度の高い種」とは何か?

議論は核心に迫ってくるが、長くなったのでいったん終了。
次回のココロだぁ! by 小沢昭一 (もう知っている人も少ないんだろうなぁ。。)

頭を使いたけりゃバスを釣れ!

釣りに行くと何かつぶやきたくなる。我が師匠、開高健のように。
とはいかないが、水辺で我が身中から湧き出してくる言葉達を書き留めておきたくなった。

ただの落書きです。スルーして下さい。

昨日釣れた場所に行くんじゃない。今日釣れる場所に行くんだ。
昨日釣れたルアーを使うんじゃない。今釣れるルアーを使うんだ。



数が釣りたきゃイワシでも釣ってろ。
デカけりゃいいんなら海上釣り堀にでも行け。
頭を使いたけりゃバスを釣れ。



難しいからバスが釣りたくなる。


考えて考えて、それでも釣れないから、またバスを釣りに行く。


みんなは何でバスを釣るの?
  • たくさん釣れるから? そんなはずないよね。
  • 魚が大きいから? これも違うな。
  • おいしい魚だから? そんなバカな!
  • お手軽だから? 道具は高いし、交通費も掛かるよね。
じゃあなんで?

自分で考えたプラン通りにバスを見つけ出し、思惑通りの釣り方で仕留めた時の快感が忘れられないから。

俺はこれだなぁ。
情報を分析して、仮説を立てて、プランを編んで、釣り場で確認して、釣ってみて、微調整して、また釣ってみる。
どこで手ごたえがあったか。何が合っていて何が違ったか。プランは正解だったから釣れたのか。不正解だから釣れなかったのか。正解だけど釣れなかったのか。
面白いでしょ。こんな遊びは他にない。釣りの中でも特別だ。


自然の中に身を置く快感、極上の思考ゲーム、テクニックとツールの融合、緊張感とリラックスの混在。
それがバス釣りだ。



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