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プロフィール

ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から

カーボンロッドの作り方と耐久性

追悼番組 ~ Golden Wing GW 70C-MH を悼む

我が長年の愛機:GW 70C-MH が折れた。そのいきさつは 「さらば 我がGolden Wing 」をご覧戴きたいが、ここではカーボンファイバーロッドの特性について論じて行きたい。

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カーボンファイバーロッドの耐久性を論じるには、その作り方を学ばねばならない。
素材は言うまでもなくカーボンファイバー、正しくは CFRP, Carbon-Fiber-Reinforced Plastics、日本語訳すれば「炭素繊維強化プラスチック」。つまりあれはあくまでプラスチックが主材料であり、カーボンファイバーは補強材なのだ。まずはこの素材の生い立ちから追っていこう。
CFRPは例えれば鉄筋コンクリートのコンクリがプラスチックで、鉄筋がカーボンファイバーにあたる。そのプラスチックとはエポキシ樹脂やフェノール樹脂、どこにでも転がっている汎用のプラスチックだ。これは決して無敵の材料ではない。劣化もすれば寿命もある。つまりカーボンファイバーロッドにも寿命はあるのだ。そしてこれらプラスチックは軽くて加工しやすい材料だが、弾性も強度も低い。プラスチックだけではロッドの材料にも自動車の材料にもならない。そこでカーボンファイバーが登場する。

カーボンファイバーとは樹脂繊維を高温(1000℃くらい)で焼結して(燃やすのではない。無酸素状態で炭化させる)、炭素の鎖にしたもの。軽く強くしなやか。これを束ねて重ねて編み込んで、所望の方向の強さと弾性を与え、その周りをプラスチックで固めていく。何層ものカーボンファイバーを重ねて成形していくことで、薄いCFRPのシートができる。これがロッドの原材料だ。CFRPを生産しているのは三菱樹脂やクレハなどの化学メーカー。ロッドのメーカーはこのシートを購入してロッドに加工しているのだ。


カーボンファイバーロッドの製造方法を知るはこの動画を見るのが手っ取り早い。
  「ロッドの作り方

これはダイワのロッド生産工程の動画だ。まとめると
1) CFRPを所定の大きさにカットする。
2) 鉄芯の周りにCFRPを巻き付け、筒状にする。
3) 過熱しCFRPを筒状に成形する。
4) 塗装等のデコレーションを施す。

いとも簡単。少なくとも簡単に見える。ロッドをブランクスから生産している釣り具メーカーは、主要企業を除いては数社レベルしかないのだが、やろうと思えばできるんじゃない? というレベルに感じた。何より日本一の釣り具メーカーのダイワの工程がこの動画のレベルなのに驚き。めちゃくちゃアナログだよね。これで工程管理とか品質の安定性とか確保できているのかな。そこはもう職人技の世界になっているのかもしれない。だからメーカーが少ないのかも。。。


さて本題の「カーボンファイバーロッドの耐久性」に話を進めよう。
もう結論は出てしまっているのだが、カーボンファイバーロッドの特性を列記すると、
1) 軽く強く弾性が高い。
2) 疲労特性に優れ、クリープしにくい。
3) 耐衝撃性が低い。異方性を持つ。
4) 高温高湿下でプラスチック母材が劣化する


そう3)4)が問題なのだ。特に3)の異方性と耐衝撃性。
異方性とは何か? CFRPは繊維を重ねて成形しているため、繊維の長手方向の引張強度や曲げ強度は非常に強い。一方で炭素繊維を剥がすような横方向への強度は非常に低くなる。例えばカーボンファイバーロッドを引っ張って引きちぎろうとしたら、まあ無理だね。どんなに細いロットチップでもできない。一方でロッドを踏んづけたら?いとも簡単に破壊する。異方性とはそう言う事だ。
もう一つ弱い方向が、炭素繊維を座屈させるような力。つまりロッドを引っ張るのではなく、縮めるような力。これもカーボンファイバーの強さを引き出すことができず、簡単に破壊に至る。

そう、これをやってしまったのだ。ロッドを踏んづけるのと同様に、いとも簡単に壊れてしまう。気を付けてね。
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もう一つの「高温高湿に弱い」については、メーカーではロッド表面に塗装を施すことで対策している。CFRP素材に湿度が触れないようにすれば、寿命は延びる。しかし塗装も劣化する。私の愛機もよく見ると、塗装表面がもう劣化して細かな傷が発生していた。ここから吸湿すればCFRPの強度は落ちていく。

そして大切なのは釣りに行った後のメンテナンス。難しいことではない。
・ よく洗い、よく乾燥させること。
特にロッドの内側は塗装もされていない。実釣後は海水や汚れを良く洗い落として乾燥させることが、愛竿を長持ちさせるコツだ。

さらば我が Golden Wing

ロッドが折れた。

正しくは、折ってしまった。
カーボンファイバーロッドの特性については承知しているつもりだったが、ついやってはいけない事をやってしまった。
モノはピッチング・フリッピング用に使っていた Fenwic の Golden Wing GW70C-MH。お気に入りの1本だ。かれこれ10年は使っている。

これのトップガイドと2ndの間をポキリと。
IMG_20181206_122249.jpg

状況を説明しよう。
オカッパリで千本杭を撃っていくのにこのロッドを使っていた。そんな所で使うなって?テンポよく撃っていくのに都合がいいし、ヒットしたバスを杭から引きはがすのにも有効なので、私は使っている。
で、その時は使っていた重めのラバシを杭に掛けてしまった。かなり手元で。

普通はやらない。普段はそんな事はしないのだが、その時はバスの反応が無かったり、その他諸々のちとイラっとする出来事があって、目の前で根掛りしたラバジを回収すべくロッドを水中に突っ込んだ。カチリ、トップがラバジに当たった。
取れそうだな。そう思った。軽く2,3回、ロッドの先を動かした。ラバジが動くのを感じる。さらに2,3回。だめだ。そこで諦めればよかったんだよ。でもその時はなぜか、トップを強引に底の方に押し込んでフックを外そうとしてしまった。それもかなり鋭角的な動きで。
ポキッ、わが Golden Wing はいとも簡単に折れた。フックは外れたよ。でも水から現れたのは、悲しげにラバジに絡まったトップガイド。。。

ここで反省すべきは、カーボンファイバーロッドに対してやってはいけない事を思わずやってしまったこと。例えば
・カーボンファイバー(CFRP, Carbon-Fiber-Reinforced Plastics)は、衝撃に弱い。
・当然だが、細い先端部ほど弱くなる。
・CFRPには寿命がある。

その破断部がこれだ。
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折れてささくれたカーボンファイバーと、表面の割れた塗装が確認できる。

10年も使えばロッドは劣化してくるが、目に見えて劣化が進んだと言う感覚はなかった。でもやはり強度は落ちていたと言う事なのだ。
ではカーボンファイバーロッドはどのように劣化するのか?次回はそれを調べてみよう。

必殺リグ ~ 爆笑編

人と同じことをやらない。

俺の哲学だ。人と同じポイントを狙わないし、人と同じ釣り方をしない。だってその方が確率が上がるでしょ。なのでリグも同じことをやりたくない。
ここに掲げるのはそんな俺の必殺リグ! 誰もやらないなら俺がやる!!

(1) ラバジ胴付
読んで字のごとく、ラバジを錘代わりにしてその上にたくさんのルアーを胴付仕掛け的にぶら下げる。ダウンショットの錘をラバジにするだけでも効果あり。
メリット:上から下までのレンジを広く探れる。
     どのルアーがその時のキーになるか一発で分かる。
デメリット:人に見られるとバカにされる。
bouble_shot.jpg

(2) クランクヒコーキ
トローリングでやるヒコーキにクランクやバイブレーションを使う。バイブの波動に誘われたバスが後ろのワームにヒット!するはず。
メリット:やる気のないバスでも振り向かせる。
デメリット:クランクにフックを付けると100%糸が絡む。
      cla_calo.jpg

(3) ルアー天秤
これまた文字通り天秤仕掛けに2つのルアーを付ける。1つはフローティング系プラグ。もう1つはワームがお勧め。天秤は大き目にしないと絡む。投げ方をマスターすれば大丈夫。
メリット:バスの注目度大!
デメリット:投げる時、カッコ悪い。
天秤

(4) パワーボム
クロダイのダンゴ釣である。さすがに撒き餌でダンゴを作るのは外道なので(ここまでで相当外道)ここは土ダンゴを使う。手で投げて着水時にバラバラにならない固さ。ダンゴが狙いのレンジに到達した頃を見計らってワンアクションすれば、土煙の中からワームがポワン。
メリット:軽いワームも遠投できる。
     バスのリアクションバイトを誘う。
デメリット:周囲の釣り人に嫌がられる。
power.gif


お気づきのようにどれもほぼレギュレーション違反である。が、別にプライベートで釣りをしているのに文句を言われる筋合いはない。第一この前、釣具屋に行ったら(3)のルアー用天秤なるものが売っていてびっくりした。それって俺を見ていたんじゃないのか? それに別に新製品なんか作らなくたって、海用仕掛けで十分だよ。

で、釣れるのかって?
釣れるのではない。釣るのだ!

釣られるのはバス? 人間?

「春限定カラーが新発売! ツートーンカラーがバスを誘う!」
「逃げ惑うベイトの動きがバイトを呼ぶ。」
「ボリュームあるシェイプが魚にアピール。」
ショップには「新製品ルアーのキャッチコピーが並ぶ。確かに従来品とは少し違うカラーやフォルムで、我々バサーの購買欲を掻き立てる。
ひょいと商品棚の上のモニターを見れば、バスビデオでバスプロ達がはやし立てる。
「さすが〇〇の新作クランク。この動きが今のバスに効果的なんです。」
「このツートーンカラーが今の季節にフィットする、必殺のワームだね。」

買っちゃおうかなぁ。。。友人Aも仕入れたみたいだし。。
ダウンロード

待て待て、彼らはメーカーお抱えのプロだぞ。そこの新作ルアーで釣ることをアピールするのが仕事なんだ。昔のルアーで釣っても彼らには何の意味もない。釣りチャンネルのバス番組だって一緒。スポンサーあってのバスプロ、バス番組であることを忘れちゃいけない。
それにメーカーは池に数100匹もバスを飼っていて、数多くの試作品をその池で実験したのか? 数10種類もある試作品から一番釣れたルアーを厳選して発売したのか?そんな事はやらないよね。絶対。
そのルアーで一番先に釣られるのは我々バサーなのだよ。別にバスにアピールしなくても、客にアピールできればいいの。だから目先を変えた新製品を次から次へと送り出しているの。そうしないと売上が落ちちゃうもんね。メーカーが研究しているのは、バスに効果があるルアーじゃなくて、客の購買意欲を煽り立てる仕組みなのだ。Aみたいに簡単に引っかかってくれる人間のおかげでメーカーは経営が成り立っている。えらいぞ、A!

確かにバスも学習する。だから年がら年中、目の前を通り過ぎる同じようなルアーには見向きもしなくなる時が来るだろう。この辺は「8.オオクチバスの釣られやすさに見られる個体差」でも紹介した通りだ。そんな時に見たこともないルアーが現れたら、思わず「口を使う」こともあるだろう。でもそれは別に新製品じゃなくてもよい。今は誰も使わなくなってしまった古いルアーは、新製品と同じくらい効果を発揮する。

魚と話せる人間をどこかから見つけてくればいいんだよね。
「あの色、魅惑的ってバス君が言ってます。」
「その右のバス君はそのスピナベの動きは嫌いだそうです。」
すごいぞ~。スーパーなルアーができちゃうぞ。

えっ、そんなヤツはいない? ですよね~。だったらマジメにバスで実験して、新製品を開発してほしいな。旧品Aのヒット率は5%だったが、新製品Xのヒット率は15%で効果絶大とか。データ付きで発売してくれよ。某バスプロが試したら釣れましたなんて、何のデータにもならないんだよ。

完全なるバックラッシュ対策 ~ 後編

完全なるバックラッシュ対策 ~ 前編」でベイトキャスティングリールの現在のブレーキシステムの根源的誤りを指摘した。現在の遠心ブレーキや電磁ブレーキでは、キャスト時のルアー飛翔が最高地点に到達して速度が最小になった後、加速していくスラーに対して過度なブレーキを掛けることで飛距離を大きくロスしてしまうのだ。

図3に横軸に距離を取ってルアーの軌跡と、ブレーキ力を表した。さてここからが問題だ。現在の遠心ブレーキはスプールの回転速度、すなわちルアーの飛翔速度に比例してブレーキが掛かる。それは図3の赤線のようになる。上述の通り飛翔速度はルアーが最高到達点に達した時点で最小となるので、ここでバックラッシュをおこさないように飛翔速度の低下するのに合わせるように、あるいはそれよりもブレーキによる抵抗がより大きくなるように調整しなければならない。するとルアーが落下に転じて速度を増してきた時には、余計なブレーキを掛けることになり、図3に示したような理想的な飛翔曲線よりも短かな曲線を描いて水面に落下することになるのだ。

 もう一つ、より切実な問題は、
①キャストでのリリース直後の、急激な回転立ち上がり時の、過剰なスプール回転によるバックラッシュ
水面に落下した時のバックラッシュ
これはアングラーが経験に基づいて自らサミングを行わなければいかんともしがたいのが現状だ。
では、どうするのが理想なのか?
 
それを理想化したブレーキ力はどうなるのか。図3の黒線で示してみた。 

No6-fig2.jpg

順を追って説明すると
①キャスト直後の急激なスプールの回転立ち上がり時に一瞬ブレーキを賭け、過回転を防止する。
②飛翔開始後、最高地点到達までは、ゆっくりとブレーキ力を緩めていく。
③最高到達点以降の加速プロセスではブレーキ力を0とする。
④ルアー着水時にブレーキ力を最大とし、スプールを停止させる。

①はアングラーは無意識にやっているのだ。キャスト時のリリースは、サミング力を 1→0 にいきなり開放しているのではなく、ごく短時間だが徐々に力を抜いて立ち上がり時の過回転を防止している。試しにホントに 0→1 のリリースをしてみるといい。一発でバックラッシュだ。
②もこれまでのブレーキシステムの延長だ。
③はちょっと工夫が必要。でも可能だ。
問題は④。これはそこそこメカトロ的(もう死語?)細工がいるね。どうしようか? じつはこれが1年前に「ちょっと待ってて」と書いた理由なのだ。
え~、事務手続きが滞っているので、まだ言えません。思わせぶりですいません。

でもひょっとすると、画期的新製品を世に出せるかもよ。

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