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ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から

科学文献検索の方法

毎度偉そうに御託を並べている私だが、それらはみな研究者の書いた科学論文のおかげ。
ではその科学論文をどうやって知るのか? 今回はその方法を伝授しよう。

jstage.jpg

例えばGoogleで「ブラックバス 琵琶湖」なんて打っても、出てくるのは釣果自慢ばかり。私が紹介したような科学文献にはなかなかたどり着かない。ではどのように調べるのか。簡単である。科学文献サイトを調査すればよい。
私が主に使っているのは J-STAGE と言う、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が主催する科学サイト。
 https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja

最初にアカウント登録をすることで、自由に所望の文献を入手できる。れっきとした国が運営するサイトなのでご安心を。

例えばここで、「ブラックバス 琵琶湖」と入力して検索すると、100件以上の論文がヒットする。各論文の大まかな内容は抄録を読めばいいし、より詳しく知りたければ、「PDFをダウンロード」すればよい。

ここからが科学文献を追っていく上でのコツになる。抄録やPDFの全文を読んで、もっと深く知りたい、周囲の事柄を知りたいとなったら、その下に紹介されている引用文献を探る。引用文献は直接リンクが貼られていて、すぐに跳べる場合もあるが、リンクされていなければ、自分で論文名や著者名から検索を掛ける。
もう一つは、同じ著者名で検索を掛けて、その人がその後どのような研究を行ったかを確認する。
ちなみに「ブラックバス」は科学上はいわばあだ名なので、文献検索では「オオクチバス」の方が通りがいい。ヒット数が多くなる。

このようにしてどんどん調査範囲を広げていくと、必ずどこかで面白い文献にぶち当たる。これがなかなか根気がいる作業なのだ。
あとは貴方が何に興味を持つかだ。バスの食べている物を知りたければ、「オオクチバス 食性 捕食」と打てばいいし、琵琶湖の水温分布や水流が知りたければ、「琵琶湖 水温 水流」と検索すればいい。Googleと全く同じだ。もちろんちょっとキーワードを変えて目的の文献にたどり着けるように工夫するのはググる時と同じだ。

もう一つ付け加えるなら、科学文献は必ずしも正しいとは限らないと言うこと。スタップ細胞がいい例だ。間違ったデータから間違った結論を導いている文献も少なくないし、なにより普遍性という意味では、限定的な条件下でしか成立しない事項が多く見受けられる。特に生物を相手にした文献では多いと思った方がよい。
だから論文がこうだ!と言っていても、いやいや俺の湖は違うんだって事は普通にあると思ってほしい。それも科学なのだ。

同様のサイトには、
 国立国会図書館オンライン…国会図書館収録の全図書
 Science・・・アメリカ最大の科学誌
 サイエンス日本語版はこちら・・・ただし検索は英語で

一度科学の世界に足を踏み入れてみるのも、新しい発見があって楽しいよ。 

MENU更新。だいぶ文献が溜まったからね。

MENU を更新しました。

読み解いた文献も30を超えたので、自分でも昔の文献を探しにくかった。
少しは整理されたかな?

ついでに私的に非常におもしろかった文献のBest 5 を挙げておこう。

3.琵琶湖における水温、水流の年間変化
 春から夏のサーモクライン、秋のフォールターンオバーの正体が分かる。

8.実験池におけるオオクチバスの釣られやすさに見られる個体差
 バスにも個性がある。よく釣られるバスと慎重なバスの差ってなんだ?

9.琵琶湖野田沼周辺におけるオオクチバスとブルーギルの胃内容物と糞中DNAによる摂餌生態の推定
 琵琶湖のバスを解剖して何を食べているのかを解析した。Mutch the bait は基本だね。

30.琵琶湖のバスの行動パターンを追跡する
 琵琶湖の冬バスに超音波発信機を取り付けて、どこを回遊しているのかを解き明かした。すごい時代になったねぇ。

32.真夏のベジテーション攻略法は大間違いだった!
 これも驚きの文献。そんなバカなという声が聞こえてきそうな内容だ。


科学文献を追っていくと、自分の経験やバス釣りの常識と思われていた事にそぐわない事例がいくつも出てくる。それを頭から否定してしまっては進歩はない。自分の釣りも科学界も。
 「もしもそうだったら?」
 「この事例とこの湖は何が違ったんだ?」
そんな目線で考えていけば、また新たな発見がある。
それこそが「考えるバスフィッシング」の楽しさなのだ。

池の水ぜんぶ抜く。。。で、その後は?

毎度おなじみテレビ東京の「池の水ぜんぶ抜く」。
今年も正月からやっていたね。今や名物番組だ。
人工的な池のかい堀自体は悪いことじゃない。溜まったヘドロを定期的にきれいにして、再び魚たちを池に戻す。なんて素敵な行為なんだ。

しかし何だかネットが騒がしい。どうやら11月放映で長崎の公園の池から大量のボラが出てきて、それらを全て殺してしまったらしい。その数3000匹!
20151113214115.jpg


この番組では毎度毎度、ブラックバスブルーギル、カミツキガメなどの外来生物を捕獲し、まとめて処分することが目玉となっている。番組にボランティアで参加する子供たちにもそれらの生物が悪魔の手先のように紹介され、実際に殺処分するため水のない桶に放り込まれていく。
この回のボラについては殺処分するつもりはなかったようだが、逆に大事に再放流するつもりもなく狭い水槽にすし詰めにしたものだから、ほとんどの魚は死んでしまったらしい。
番組の様子はこちらから。

この問題は文春オンライン等のネットニュースでも取り上げられ、保護団体等から批判を浴びていて、テレビ東京、池の掃除を依頼した大村市、それを受けた専門家が責任のなすり合いをするという微笑ましい光景が展開されている。別にその責任の流れ着く先などに興味はない。

気に障るのが生物の扱い方だ。それはボラだろうが外来生物だろうが一緒。生きとし生けるものに対するリスペクトがなさすぎるのだ。文春オンラインでコメントしているNPO法人「おさかなポストの会」の代表も言っているように、せめてその生を活かせないものなのか。
この番組のような趣旨で捕獲された外来生物を、大事に再放流しろとは言わない。しかしその生を活かすことはできるはずだ。可能ならば人が食べればいい。食べられなければ他の動物の餌にするのもいい。そうやって生を循環させることが自然なんじゃないのか。
そこに生きていることが人間にとって不都合な生物は打ち捨てられていいのか。ゴミ箱に捨てて焼却処分するのは、生物を冒涜するに等しい。それは外来生物だって同じ。そこに生きている魚や動物に何の罪があると言うんだ。

これはバスの再放流禁止にも言える。琵琶湖にある外来魚回収ボックスも同じ。滋賀県の水産課によれば、釣り人の再放流を禁じて集めたバスやギルは魚粉にして養殖魚の飼料にしているらしい。

ちゃんとそれが実施されているのなら、私的にはギリギリ許容範囲かな。
でも琵琶湖のバスなら食べたらいいんじゃないの?
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