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プロフィール

ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から

与田浦爆釣の原因を分析する

2月22日の与田浦釣行の詳細は「早春の利根川でラパラ爆発!(後編)」の通り。  1時間弱で45,40,40,25にバラシ50なら、近年の利根川流域では爆釣と呼んでもいいでしょ。

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ではなぜこの時、あそこで爆釣したのか?
それを分析し次の釣行に繋げなければ「Smart Fishing」の名が廃る

まずは状況の再確認だ。当日の天気は午前中は曇り、午後から太陽が顔を出し気温が一気に上がった。土浦観測所のデータでは、6時に0.7℃、12時に11.0℃、15時に12.9℃だ。そして風は午前中は0~1.5m/secの北~西北西だったものが、14~16時には2.5m/secの南南東~南東に変わった
気圧はと言えば、朝方に関東上空にあった1022hPaの高気圧が12時に通過し、18時には10124hPaの小さな低気圧に覆われる。翌日には伊豆諸島を998hPaの前線が通過し、所によって小雨が降った。

現地でも当然その変化を体感していた。気温の上昇、日射、南風、すべてが釣りにとっていい方向に変化していた。この変化が大切であり、その変化を受けることができるエリア選択が重要だった。
それはどこか?

土浦観測所では午後は南南東~南東だが、現地での風向は南~西風であった。これは「34.琵琶湖における湖陸風を味方につける」で紹介した湖陸風が吹いていたのかも知れない。なのでこの時はこの南~西風を受けることのできるエリアを選択した。加えて日照による水温上昇の期待できるシャローの北側
午前中はまだディープからバスはさほど動いていないだろうという読みから、横利根川の水深のある流域のブレイクを狙った。気象条件の影響もあっただろうが、全くの No Bite であった。そこに午後からの気象の変化が見られたため、シャロー狙いに大きく戦略を変えたのだ。

そして選択したのは、距離的条件も含めて与田浦。お馴染みの本流筋の千本杭ではない。この状況ならば3つあるワンドの北~東岸だ。広大なシャローは真冬にバスが潜むのには向いていないだろうが、与田浦本流筋からそのエリアまでは100~300m。条件が良ければ十分にバスはマイグレーションしてくる距離だ。
その条件とは?

1) もちろん水温。当日の与田浦ワンドの表層温度は10℃を超えていた。本流筋の流心はおそらく午前中の横利根川程度だろうから、7℃前後か。この差は大きい。優秀なセンサをもつバスは温かな水を求めて移動してくる。
2) クリアな水。与田浦の奥は田畑からの流出水のため濁っている、もっと言えば死んでいる場合が多い。しかしこの冬の少雨のため水の流入はなく、当日の水はこのエリアにしては非常にきれいだった。バスもベイトも寄ってくるだろう。
3) 流れがない。常陸利根水門の水位調整により水門の開閉が繰り返されていると、常陸利根川には流れの強弱が発生し、時間帯によっては水が大いに動く。しかしこの冬は解放のままであり、少雨の影響で水位は最低レベルに留まっており流れは非常に緩い。与田浦にも流れはなく、ワンド奥部の高温水はそこに留まり、本流筋との間でいわば横のサーモクラインができている。

そしてそれらが午後の気象変化により沸き立つように強くなってきたと推測される。まさに千載一遇のチャンスだったのだ。

最後にメソッド。
この状況でダウンショット? ネコリグ? 違うでしょ。今、バスの活性は一気に上がったと推察するのなら、ネチネチとしたスローな釣りは捨てて、早い横の釣りを選択すべきだ。そこはもうバサーの感覚と信念次第。私の選択はラパラ F-7 だった。要はミノーだ。ジャークベイトやペンシルでもよかっただろう。そこはそれこそ感覚と信念だ。

そしてそれらが爆発する。
こんな気持ちのいい釣りは何年振りだ。(悲しいかな・・・)


もちろんそれは与田浦奥に限ったことではなかっただろう。例えば北浦なら最上流の安塚、山田ワンド、小見川閘門利根川サイド、等々。他のバサーのレポートを見ていないが、シャローの北~東岸コーナーをあの時間帯に攻めたバサーにはパラダイスが見えたのではないだろうか。

でも次は全く違うぞ。
 Tomorow is another day.
だからバス釣りはおもしろいんだ。

早春の利根川でラパラ爆発!(後編) 

早春の利根川でラパラ爆発!(前編) 」に引き続き、2月下旬の利根川下流釣行、午後編だ。ついにラパラは爆発の時を迎えるのか?

午前中を横利根川で過ごし No Bite に終わった後、雲が晴れて日が射し気温が上がった。しかも南~西から適度な風が吹き始めた。これで午後の戦略が決まった。
 「シャローで居座っているバスの活性アップにつけ込む」

越冬場所ではないものの、浅場に居座っていたバスにとって日射と気温上昇、暖かい風を受けて、水面の状態は一挙に変わってくる。そのタイミングを見逃さないことだ。

ならば前日に立てたプランの内からチョイスすべきは与田浦だろう。この風と太陽を味方に付けるのならば、広大なシャローの北~東岸だ。そこに変化が加われば申し分ない。それは即ち、インレット、水門、芦原
与田浦といえば千本杭だが、今日は違う。もっと風をまともに受けて水温上昇の見込めるエリアだ。いくつかある与田浦のワンドの西北のコーナー部に向かった。

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最初にチェックしたのは北岸に注ぐ水門。ずっと何もない護岸壁にポツンとある水門は、魅力的に見える。水温は9℃まで上がった。いいぞ。バスの姿は見えないものの、「釣れる雰囲気」を醸し出していた。ここはネチネチではない。スピーディな横の動きだ。
ショートスプリットのカーリーテールを何回か通すと、「コン!」。明確なあたりがあった。魚を乗せられなかったが、がぜんやる気が出て撃ち込んだのは、ラパラ F-7 金黒。今時?って思いました?誰も使わないって?
だから使うんです。それはバスにとって「見たこともないルアー」に他ならないから。

「ゴンッ!」

数投の後にガッツリ咥え込んでファイトするのは、紛れもないバス。久々の感触だぁ。しかもデカイ。慎重に引き寄せて50cmほど低い水面からハンドランディングしたのは45cmのプリスポーンバス。既にお腹はでっぷりのキロフィッシュ。
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これはイケる。エリア選択を誤らなければ、久々にハードルアーで面白い釣りができそうだ。
小場所の水門はこれくらいにして、本命の西北コーナーのインレットへ。そう、パラダイスはそこにあった。
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水深はわずか0.5~1m。水温は10℃を超えた。そっと岸に近づくと、浅い水底に土煙を巻き上げて魚が逃げていく。バス?コイ?いずれにしろ今までお目に掛かれなかった生命感だ。
3~4mの南風を受けて軽いルアーは投げ難いが、勝負ルアーはハード1本! 当然さっきのラパラ F-7だ。素直にタダ引き、少し潜らせてジャーキング、水面でトゥイッチング。あらゆる方法でバスを誘う。
と、3投目で早くも
「ガツン!」
早くも来たぁ!これもバスだ。

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がっぷりラパラを咥えて引き上げられたのは40cmのバス。

さらに5分後、芦原のショルダーでヒットしたのは25cmのチビ。
続いて10分後には40cmがヒット。なんて素晴らしい日なんだ!
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そしてその10分後、反対側のショルダーで水面がさく裂し、ロッドに強烈な重みが加わる。でかい!と思った瞬間、芦際の浅瀬で軽くジャンプした大物君は、フックを外して逃げ去った。
あぁぁぁぁぁぁ! 50cmはあったぞ、今の!

数匹のヒットでフックがなまったのかも知れない。フッキングも甘かったかも知れない。もう少し強引に浅瀬から引っ張り出せばよかったかも知れない。。。
こう言うのは精神的にダメージを与える。気を取り直して投げたラパラは無常にも芦原の奥深くにロストしてしまった。
それでもルアーをシャッドラップのチャートに替えると、今度はなんとコイがヒット。がっちりルアーを咥え込んで抵抗する50up。小さい口ではハンドランディングは難しく、水面でフックを外してリリースした。

と言う事で納竿。パラダイスタイムの1時間で45をトップに40、40、25、泣きのバラシ50、コイ50のオマケ付きだ。
シブチンの利根川下流域にだって、たまにはこんな日も訪れるのだ。
もう一度言っていい?

釣りは「天の時、地の利、人の術」なのだよ。

早春の利根川でラパラ爆発!(前編) 

前回の「早春の利根川釣行戦略を練る」の戦略通り、まずは横利根川を目指した。
横利根大曲は中央部の水深が深く(約5m)、ヘラブナのメッカでありオダ等のストラクチャも沈んでいる。バスの越冬に適したポイントだ。そのバスが水温上昇に誘われて岸寄りのブレイクに上がってベイトを追い始めるだろう、と言うのが朝の戦略だ。

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いつもながら水辺で迎える朝日は美しい。
天気が良くて風も穏やか。気温は6時で4℃。予報通りだ。釣りも計画通りと行きたいね。水温を計測すると約7℃。岸際の2mの水底も計ったが同じく7℃。弱いサーモクラインができていないかなと期待したのだが、それにはまだ早いようだ。
バサーは私一人。程なくヘラ師のボートが4漕、もやい竿に固定して釣りを始めた。彼らの狙いは河岸から5mほどのポイント、ほぼ中央部だ。浮子下を見ると約4m。やっぱ深いな。
タックルは、サーチ用にスピナベ、ブレイクとストラクチャを見つけたらキャロライナのストレートでフォロー、という作戦だ。この辺の川幅は10~15m。ヘラ師に近づかないようにエリア選択するのだが、岸のヘラ座の位置は大いに参考にした。その先にはオダがあるだろうし、長年打ち込まれた餌にベイトが寄っているかも知れない。ウオリャとスピナベを投げ、底まで沈めて底をトレースすると、案の定ゴツゴツといろんな物に当たる箇所がある。狙いを定めてキャロを遠投、さらにスピナベで執拗に舐め回した。。。
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反応はない。
水の中はまだ冬なのか?ネチネチと冬の釣りをしないとダメか?
いや逆に春に向かっていて、より暖かなエリアで春を先取りする釣りをすべきなのか?
8時の時点で私は後者の選択をした。
バスが身をひそめるストラクチャがあって、より浅い水温の上昇が見込めるポイント。この近くなら横利根水道管だ。ほんの2~3kmだ。
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入ったのは横利根川東岸。車は横利根閘門の公園駐車場に停めて、そこから歩くこと2~300m。このエリアは岸際に小さめのテトラが入っている上に土砂が堆積して浅くなっている。そして川の中央は浚渫されて数mの水深がある。水は横利根川にしてはクリア。水温は8℃。狙い通りのポイントなのだが。。
全く生命感がなかった。バスはおろかベイトも水鳥もいない。なんでだろ? バスはディープに張り付いているのか? それとももっとどシャローのべきなのか?
悩みつつ横利根閘門の方に向かって Walk & Gun。閘門付近にはカイツブリだろうか、水鳥が何匹も群れていたので、ベイトはいるのだろう。沖目の水鳥ラインにシャロークランクを投げ込むも無反応。ここまで無風・無流。何か変化が欲しい。。。

12時に近くなって日が高くなると同時に、気温は14℃に近づき更に風も出てきた。これで状況は変わるはず。そう期待しながら弁当をたいらげ、午後の戦略を建て直した。

「爆発!」はどうしたって?
釣りは「天の時、地の利、人の術」。
時を待ち、地を選ぶのだよ。

後編に続く
CATEGORY:釣行記

THEME:バスフィッシング | GENRE:趣味・実用

早春の利根川釣行戦略を練る

さあ久々のロッキンチェアアングリング。いや今回は暖かくなりそうだし、ようやく重い腰を上げて軽い竿を振りに行こうと思う。
2019年初バス釣りはホームグラウンドの利根川下流域。2月第4週は週間天気予報では暖かく晴れそうだ。ではいつものように気象・水温情報からチェックしよう。

週間予報では2/17からの一週間は低気圧通過後は比較的温か。2/19と2/23に小雨が見込まれる他は、概ね晴れる。気温予想では2/20が最低4℃、最高15℃と最も暖かく、その後も最低2~4℃。最高12~14℃で推移する。
水温は「霞ヶ浦水系水温」が毎日の水温を毎日ツイートしている。これによると2/15まで北浦安塚5.7℃常陸利根川で6.1℃付近で推移していた水温が、2/16に安塚6.9℃常陸利根川6.6℃に変化している。そして2/19には安塚7.9℃常陸利根川7.7℃

そして常陸川水門は少雨の今は昨年11月以来、開放したまま。常陸利根川や霞ヶ浦の水位は最低線に近いレベルで微動している。より詳細な水位データは「Fishing-Labvo.net」で紹介している。


よし今だ! 今しかない!

いつ行く?毎日がホリデーの私は比較的自由に釣行日を選択できる。行くなら小雨の翌日の2/20から、雨予報の2/23の前日のどこか。最も暖かいのは2/20。しかし低気圧通過後の気圧上昇が嫌だな。それに気温が高い日が数日続いた後の方が、水温は高くなる。一日だけの高温より、数日温かな日が続いた後の方がよい
さらに2/23は再び小雨予報だ。週末に向け気圧は下がっていく。

よし、決行は2/22の金曜日だ。
で、どこを狙う?

「霞ヶ浦水系水温」では北浦最上流部の安塚が最も水温上昇が早い。水深の浅いシャローが広がる安塚なら当然だろう。加えて同データには1日の間の水温変化が大きいことが示されている。例えば最高気温16℃だった2/20、安塚の水温は6、12、18時で7.8、8.0、8.8℃と上昇した。一方、常陸利根川では同時刻に7.1、7.1、7.7℃と推移した。当然、日照の影響はシャローほど受けやすい。

しかし考えるべきなのは、それでも未だ10℃に満たない水温をどう見るか?
バスは越冬場所である水深のある場所から、ようやく動き始めようとしているところだ。安塚のような広大などシャローで
活発に餌をあさるレベルにはあるまい。
ならば越冬場所の近くの小さなシャロー、そこに続くブレイクラインをまず攻めていこう。

そして少雨で安定した水位、代掻きや蓮田への水の出入りもない時期だ。水はそこそこクリアだろう(利根下流域にしては)
インレットはいける。大き目の水路も狙いだ。


よし、日の上がらない午前中は越冬場所近くのブレイクやストラクチャー狙いでいこう。具体的にチョイスしたのは、
 横利根川大曲および水道橋下
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日が高くなって風が暖かければ、日射と南風を受ける北側のワンドやインレット。場所は?午前中の状況次第だが、候補は
 与田浦、黒部川、横利根閘門
 
天気良くなれ~
暖かくなれ~!

34.琵琶湖における湖陸風を味方につける

(枝川,中島,京都大学;地理学評論 54-10 1981)

海岸沿いでは日射による陸地の温度上昇により、海風・山風が発生する。日中に陸の温度が上昇することで海から山に向かって風が吹き、夜間には逆に海水の温度の方が高くなることにより山から海に向かって風が吹く。
大きな湖でもこれが発生し、湖陸風と呼ばれる。琵琶湖や霞ヶ浦をメインに釣りをしている諸君にはお馴染みであろう。ではその湖陸風はどのようなタイミングでどの方向から吹くのだろうか。
京都大学の枝川らは琵琶湖周辺の風の季節変化について調査し、湖陸風の全容を明らかにした。

調査地点は琵琶湖周辺の気象庁地域気象観測所8か所。調査期間は1979年1月~12月の1年間だ。以下では象徴的な東岸の彦根と、西岸の今津を取り上げよう。
琵琶湖の風は春夏の季節風、周囲の山からの山谷風といった「一般風」が支配的だが、それらが弱い時には日中は湖風、夜間には陸風の吹くことが多い。その頻度は4~9月の温暖期には60日、10~3月の寒冷期には45日をカウントした。発生率にすると温暖期では33%、寒冷期では25%となる。釣りをする上では意識しなければならないレベルの高い発生率だと言える。

ではこの湖陸風はどのように吹くのか。
図4に各測定地点での温暖期の風向と風速を、図6に寒冷期を示した。

図4

     図4 温暖期の湖陸風

図6

     図6 寒冷期の湖陸風

少し分かりづらいので図4-1で説明しよう。

これはホドグラフと言う風向、風速を表すベクトルグラフであり、図4-1には温暖期の彦根のホドグラフを抜き出した。グラフ上の折れ線は1日の時刻ごとの風向、風速を表し、グラフの原点から各時刻を示す折れ線上の点を結んだベクトルが風を示す。x-y軸の1目盛りが1m/secを表すので、6時であれば南南東の風 0.7m/sec、9時であれば西の風 0.9m/secと読む事ができる。

図4-1
    図4-1 彦根におけるホドグラフ


すると図4、図6から次のような事が分かってくる。
1) 日中は湖から陸に向かって湖風が吹く。すなわち東岸では西風、西岸では東風が吹く。
2) 湖風は最大で2m/sec程度。温暖期の方が湖風は強くなる。
3) 湖風は12~15時に最大となり、24時間をかけて360°風向が変化していく。東岸では時計回りに、西岸では反時計回りに風向の変化が進む。

1)ではざっくり言ったが、正しくは「湖岸の法線方向」に吹く。東北~南西に湖岸線が延びる彦根ならば昼間の湖風は北西から、南北に湖岸線が延びる虎姫ならば昼間は西風が吹くことになる。
西岸の今津や北小松でも考え方は同様だ。一方、南湖の端に位置して直線状の広い湖岸を持たない大津では、顕著な湖陸風は見られないようだ。


さて、釣りのタクティクスに落とし込んでいこう。
バスの動き、ベイトの動きと風は大いに関係する。釣りのしやすさ、リグの選択にも大いに関与する。そして季節によっても風の影響度は異なってくる。季節風が強い時には湖陸風は考慮する必要はない。風の弱い日にこそ湖陸風を考えよう

例えば3月の無風時、まだ冷たい湖水に何か変化を与えるものが欲しい。水流でもいいだろうし、日射の変化でもいいかもしれない。そして何より、少し暖かくなってきた風が食いを誘う事が期待できる。
西岸の今津で12時に釣りをするのであれば、南東からの湖陸風が助けになる。ここは風による水温上昇が期待できる南東に開けたワンドやシャローだ。特に朝9時の無風状態から12時に1.5m/secの風が吹き始める時間帯。変化を見逃してはならない。
逆に朝6時には山側からの西北西の風が1.2m/secほど吹いているだろう。早朝の気温と水温の兼ね合いにより、風裏がいいのか風面がいいのかを考えよう。ちなみに琵琶湖の水温の年間変化については「3.琵琶湖における水温、水流の年間変化」で示した。参考にしてほしい。3月の琵琶湖の湖面水温は約5℃、4月初めで10℃だ。そして3月の彦根の最低気温は3.3℃、最高気温は11.0℃だ。早朝は風を避ける方が賢明だし、日中は風面が正解だろう。

琵琶湖で湖陸風が支配的となるような、一般風が弱い日は年間で約100日。琵琶湖以外でも、同様の湖陸風は霞ヶ浦や猪苗代湖などの大きな湖では発生しうる。天気予報とにらめっこして釣り当日はどんな風が吹くかを予想した上で現地に向かうのと、何の準備もなしに向かうのとでは雲泥の差だ。そして当日の現地の風の状況、気温水温を見てプランを微調整していく。

調査→仮説→実証→修正→・・・。PDCAサイクルかって?
色気がないなぁ。せめてプラグマティズムと呼んでほしいね。

特許検索方法

前回の「科学文献検索の方法」に続いて、今回は特許検索の方法についてご紹介したい。
まるで興味がない? そんなこと言わずに覗いてみてよ。面白いネタがあるんだから。

検索は簡単。特許庁の運営する「J-Plat」にアクセスする。
ここのトップページの検索欄に所望のキーワードを入力するだけだ。
例えばキーワードに「プロレス」なんて入力してみると、2019/02/06現在で45件がヒットする。キーワードが特許明細書中のどこかに使われていればヒット対象になるので、「かつぎ上げ落とし固め」だとか「逆さヒザ落とし」なんて言うプロレス技の特許に交じって、「原子力発電」とか「画像処理装置」なんてのがヒットする。なんだ?と思って明細書(特許の詳細を示した文書)を読むと、なんてことはない、プロセスをプロレスとミスタイプしている。こんなのもあるから注意ね。

一つのキーワードで大量の特許がヒットしてしまった時は、AND検索を行う。
「リール」なんて入れようものなら30000件がヒットする。そりゃそうだ。釣り用リールばかりじゃなく、工業用にも多くのリールが存在するのだから。なのでここは目標を絞り込んで、「リール 釣り バス」なんて打ち込むと、一気に16件に減る。逆に少なすぎだ。16件の中にダイワは3件、シマノはたった1件しかない。そんなはずはない。これはキーワードが不適なのだ。
そこで「リール シマノ」で検索をしてみると、ヒット数は2311件。そんなもんでしょ。私一人だって132件を出願しているんだから。大企業シマノの主力製品なら2000upは当然でしょ。

ちなみに上述したように、キーワードは技術項目でも人名でも企業名でもよい。


慣れてきたらいろいろ調べてみよう。例えば「スピナーベイト」。何件くらい特許が出ていると思います?
87件。少ないよね。もっとあるかと思っていた。中には藤木淳とか久保勝彦とかの聞き覚えのあるバスプロが発明者になっていたりする。 


ついでに特許制度について説明すると、特許法に定められる特許権の有効期限は、出願から20年。それ以降は使用は自由だ。
そして出願に掛かる費用は15000円、意外に安いでしょ。特許庁に収める費用としては、まずはこれだけ。ただしこれだけでは他者がその特許に抵触した時に特許使用料を請求することはできない。特許としてその内容が登録するに相応しいかを審査してもらわねばならない。何でもかんでも特許として認められるわけではないのだ。その審査請求に120,000円ほど掛かる。さらにその後もその権利を維持するために年に数万円の費用が必要になる。

ただし、これは特許出願作業を全て自分で行った場合だ。普通は特許事務所の弁理士に特許明細書の作成やら出願作業やらを代行してもらう。実はこれがバカ高い。内容によって様々だが、30~100万円だろう。なので私は自分で行っている(現役時代の業務出願はもちろん会社持ちだが)。

大切なことを忘れていた。特許は工業に関わる製品、技術にしか認められない。よって前述のプロレス技は特許として認定されることはない。同様に「ダウンショット釣法」や「ネコリグ釣法」もダメ。それらをやるための具体的釣り具だったら、特許化できる可能性がある。それが技術的に新しくて、誰もが容易に思いつくものでなければ。
ちなみに「釣り ダウンショット」でJ-Platを検索すると、4件がヒットする。そのうちの2件は実用新案(特許よりも権利範囲が狭く、登録されやすい)に登録された。そのうちの一つはモーリスの出願だ。その公報はこんなものだ。
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特許調査や特許出願、やり始めると結構楽しいんだ、これが。
君もどう?
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