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ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から

琵琶湖がターンオーバーしていない事の影響について

3月14日の京都新聞に気になる記事が掲載された。
年に一度「琵琶湖の深呼吸」に遅れ 暖冬影響か、低酸素化の懸念

2007年、2016年にも3月になってようやく湖底までの全層循環が発生したが、今年はここまで一部水域で発生していないと言う。具体的には今津沖の第一湖盆と呼ばれる水深90mの最深部。ここで水深70~80mまでしかターンオーバーしていない

琵琶湖におけるターンオーバーについては「3.琵琶湖における水温、水流の年間変化」で紹介した。園らによる下図が分かりやすいだろう。
suion.jpg
(園,野村,琵琶湖生態系モデルに関する研究-1次元水温モデル,滋賀衛環セ所報 1990)

春から夏にかけて温められた表層の水は、湖底の常時6℃の水との間に「水温躍層」を形成する。いわゆるサーモクラインだ。これが秋以降に次第に表層から冷却され、水温躍層が解消していく。本図によれば10月末には水深18mまでが17℃で均一になり、12月末には水深40mまでが7℃となり、この区域の全層循環を果たす。

水深90mの琵琶湖最深部においても例年であれば2月までに全層循環を終えるのだが、今年は未だ発生していないことが、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの調査で明らかになった。

湖の生態系にとってターンオーバーは非常に重要な意味を持つ。それは底部への酸素供給および表層への硝酸態窒素供給に象徴される。記事では湖底への酸素供給不足によるイサザやヨコエビ等の湖底生物への影響を懸念しているが、それだけに留まらないだろう。硝酸態窒素は植物性プランクトンの餌だ。これが不足する事は、直接的に植物性プランクトンの育成に影響する。
食物連鎖の底辺を支える植物性プランクトンの減少は、そのまま琵琶湖のピラミッドの頂点にいるブラックバスの生息域に関係する。ベイトが減ればバスもいなくなる

今年の琵琶湖では例年とは違うバスの動きがみられるのではないだろうか。特に今津沖などの最深部区域ではベイトの動き、それにつられるバスの動きに注目しよう。
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