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ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

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21. 稚魚まで食べるブラックバスの駆除も“リバウンド現象”で稚魚が急増

2017/5/20のサンケイWESTのこの記事を読んだ人も多いだろう。琵琶湖内湖の曽根沼で滋賀県水産試験場が行った駆除調査において、オオクチバス成魚の駆除後に稚魚が駆除前よりも増えてしまったという記事だ。その元ネタは以下の調査報告書だった
「琵琶湖における外来魚駆除技術の開発と内湖における 駆除効果の評価 」


内容はサンケイ記事の通りのところもあるが、一部読者の猜疑心というか反感を煽り立てているような部分もあるのはさすがサンケイ。私は報告書の通りに記載する。

曽根沼は琵琶湖周辺に点在する内湖の一つで、彦根市三津屋町に位置する水域面積 21.6ha の沼である(図 23)。水深は最大でも 2.5m であり、全体的に浅い。、2003 年より漁業者により外来魚の駆除が開始された。また、同時に当場による魚類相調査や駆除調査を継続的に行っており、現在まで約 9 年間の駆除データが蓄積した。
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9 年間を通じたオオクチバスの駆除の状況は 2003~2007 年と 2008~2011 年の 2 期に大別される。2007 年までは、小型定置網やブルーギルを対象とした釣りで捕獲される小型~中型魚の駆除が主体であり、タモ網による稚魚の捕獲などの繁殖抑制も行っていない
2008 年からはオオクチバス中心の駆除を開始し、繁殖抑制としては、産卵期前後の電気ショッカーボート(以下、EFB)での親魚の駆除を中心として、その後浮上した稚魚群のタモ網による駆除も行った。また、年間を通じて小型定置網による小型魚の駆除、遮光型カゴ網による中型魚の駆除を行い、全てのサイズを駆除対象とした。
21-fig2.jpg

繁殖抑制の効果を検討するため、指標として 6~12 月に計 12 回実施した小型定置網によるオオクチバス当歳魚捕獲尾数の推移を検討すると(図 26)、2002 年から年々増加傾向が見られ、2008 年に最も高くなった。この年はEFB を初めて実施した年であったが、EFB での駆除中にすでに浮上稚魚群が多数みられていたために、かえって稚魚への成魚による捕食圧が低減したことも要因の一つと思われる。これらを防ぐために 2010 年、2011 年は産卵期前(4 月中旬)に EFB を集中的におこなった。その結果、タモ網による稚魚の捕獲尾数は、2009 年は 93,900 尾であったが、2011 年は 42,500 尾と半数以下となり、また当歳魚の発生レベルも調査開始以来、最も低い水準で抑制されていた(図 26)。
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報告書では産卵期前の制御捕獲により稚魚の捕獲尾数は半数以下となり、稚魚数抑制の効果があったことを示している。これに対してサンケイ記事では、
「電気ショックは成魚に一定の効果のあるものの、体の小さい稚魚には効きにくい。また並行して進める網での捕獲では、稚魚が網の目をすり抜けてしまうことが多く、決定打になっていないのが実情だ。」
とまとめていて、対策がないことを危惧し、読者の反感を煽っている。表現にしたって「稚魚まで食べる」ことが悪魔の所業のような書き方だが、魚はみんなそうなのよ。ウチで飼っている小さな熱帯魚だって、ほっとけば水槽で生まれた稚魚を食べちゃうよ、知ってるサンケイさん?

外来魚の弊害はよく分かっていますよ、サンケイさん。我々まっとうなバサーだって、それは理解している。でも誇張やウソは報道機関としてはイケナイんじゃないですか。慰安婦問題にしたって、朝日だけじゃなくサンケイも誤報ねつ造に絡んでいましたよね?
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