プロフィール

ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

HP復活から
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22.仮説:デカバスは子バス淘汰が生み出す

今回は100%私のオリジナル説だ。大うそかも知れないのでご了承を。

今釣れているバスの平均サイズが大きいのはどこだ? 安定して毎週50upが上がり、60の可能性を感じさせるレイクは? 琵琶湖、もちろんだ。池原、まだイケてる。あとは関東なら亀山、津久井くらい。霞、北浦はペケ。河口湖はナチュラルじゃない。芦ノ湖もなあ。西はどう?早明浦くらいしか知らないな。
それはなぜ?なんで霞や北浦なんていう、いかにもバスの好みそうな湖に巨大魚がいない、育たないのか。逆に亀山や池原なんていう、元来バスが生息していた場所とは異なると思われる環境の小さな湖で、デカバスが育ったのか。今回はそこを謎解きしていこう。

まず巨大なバスが育つための条件を推定しよう。
 1)適度な水温・水質
 2)豊富なエサ
 3)外敵および競合者がいない
 4)人間に釣られない、取られない

1) 2)は当然だ。琵琶湖はバスには最高だろう。が、前述の霞・北浦だって適しているだろう。逆に今の琵琶湖は4)がネックになるな。今後は釣られたデカバスが駆除されてしまうのか、リリースされるのかに掛かってくる。で、池原・亀山はどうなの?もともとフロリダやネバダの沼に棲んでいたはずのラージマウスバスにとって、急深でクリアな水は最適とは言えない。それに小さなダム湖に生息している小魚もそんなに豊富にいるのか?じゃあ何が奴らをあんなにデカくしたんだ? 4) の優位性はあるだろう。まだ琵琶湖以外のメジャーなバスレイクで、明確にリリース禁止をうたった自治体はないと認識している。

さて本論。私の結論は3)の優位性だ。何が優位なのか?己のコンペティターが少ないためだと推察している。バスにとって餌をとったり産卵をしたりという、生きていくための最大の競合者は誰か。言うまでもなくバス自身だ。日本のヤワな湖ではバスは食物連鎖の頂点に立っている。まあ空の上やボートの上からは狙われているんだけどね。その中でより多く餌を捕食してデカくなるためには、実は他のバスがジャマなのだ。
でも水の中はどうだったか。一時期の北浦なんてベイトの数より子バスの方が多いくらいに思えたくらいだ。そう、バスは増えすぎてしまったのだ。霞・北をはじめとする多くの湖では、その湖の生態的なポテンシャルを越える所までバスは増えてしまった。ギルと子バスだらけになってしまったのだ。それはバスやギルの、ネストを作って親魚が卵や稚魚を守るという、日本在来魚にはなかった生態によるところが大きい。生存競争の苛烈な彼らの故郷では、そのような生物的戦略が不可欠だったのだ。しかし日本では?いわば過大な自己防御手段だ。それが増えすぎるバスを生み、己自身に苛烈な生存競争を作り出した。そんな状況で巨大なバスに育っていくか。難しいだろうな。

では前述のデカバスレイクは何が他の湖と違うのか? 私は大胆な仮説を立てた。
・湖の水位の変化がネストにいる卵や稚魚を減らし、子バスを少なくしている。
・これがバス自身の競合者を少なくさせ、デカバスにまで育つ環境を作った。

デカバスレイクは全て水位調整を行っているダムまたは水門を持っている。あの琵琶湖でさえ水利や洪水防止のために瀬田川洗堰 や琵琶湖疎水を調節し、最大で2mほどの水位変化をもたらしている。他のダム湖は言わずもがな。その水位変化の季節パターンは大まかに
 冬:小雨または雪による湖への流入量減によって、水位は低下
 春:雪解けと共に徐々に水位は上昇
 梅雨前:洪水に備え水位を低く調整
 夏前:夏の水需要に合わせて水位を上げる
 夏~秋:徐々に水位低下
琵琶湖の水位変化については、水資源機構のHPを参照されたし。
これがダム湖ではもっと極端になる。下図は早明浦ダムの水位変化を示すが、5月から6月にかけて水位がガクンと落ちているのが分かる。

早明浦2012

この時期にバスは何をしているのか。そう、子育ての真っ最中なのだ。もう産卵は終え孵化もしているかもしれない。だが親バスの元を離れるにはまだ早い。ネスト内でじっとしているはずの稚魚に容赦なく水位低下が襲い掛かる。で多くの稚魚は取り残されるであろう。子バスは駆逐されるのだ。
湖の水位低下が子バス駆除に繋がる件については、既に、「13.さくら湖(三春ダム)の水位低下がオオクチバスの繁殖に与える影響で紹介している。前述のデカバスレイクは、知らないうちにこの水位調整による子バス駆除を行っているのだと推察した。現に津久井湖では最高のスポーニングエリアである沼本ワンドが、4月に満水だった水位が5月には干上がるほど減水している。ネストは全滅だろう。
逆の現象が起きたのが、「21. 稚魚まで食べるブラックバスの駆除も“リバウンド現象”で稚魚が急増だったのであろう。自然とはなんとも皮肉なもんだ。

ねっ、だから言ったでしょ。子バスなんてこれ以上増えなくっていいんだよ。バス釣りはもっと難しくっていいんだって。
ネストは撃つべしっ!
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