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ころた

Author:ころた
芦ノ湖と相模湖にしかバスがいない頃にルアーを始めた。師匠は常見忠、開高健(心の師匠ね)。吉田幸二よりは若い、ちょっとだけ。
30数年間の技術者としてのサラリーマン生活を終え、いまや悠々自適(と言うほど余裕はない)。技術者の悪い癖で理屈ばかりにやたらうるさい。当然、釣りも理屈詰めとなる。よって頼りにしたのは科学文献。文献検索を重ね魚類や湖、その植生などを紐解くと、出るは出るは面白情報の山。その一部をおすそ分けします。

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ルアーフィッシング黎明期 その3 : 11PMが世界の釣りへの扉を開いた

 遂に人類が月に降り立った。アポロ11号の月面着陸は1969年7月20日。宇宙少年とはいかないまでも空想科学少年であった俺は心躍らせてケネディ宇宙センターからのサターンロケットの発射から司令船コロンビアの月軌道周回、そして月着陸船イーグルの月面着陸、アームストロング船長の第一歩を固唾をのんで見守っていた。釣りに何の関係もないだろうって?これがあるんですよ、俺にとっては。

 アポロ11号飛行の様子はテレビで生中継され、日本の我々も見ることができた。それもほぼ1日中。そしてコロンビアが月軌道周回に入るというその時の放送は7月19日の深夜、その番組は「徹夜で見ようアポロイレブン」。何のことやらと思うだろうが、これは伝説の番組「11PM」の中で中継されたのだ。憶えてます?11PM。今の地上波の深夜番組よりもかなり大人特化した番組で、エロもグロも扱っていた。その時、中2の俺は家に一台しかないテレビでこの番組を見ることははばかられた。それがこのアポロ中継を契機に大っぴらに見られるようになった。
 大橋巨泉の11PM、おもしろかったよ。女の子の裸もよく出てきたのだが、家族と一緒の時はそこは見ないふりをして、最大のお楽しみはイレブンフィッシング。そこに登場するのが服部名人。面長な顔に眼鏡と帽子といういで立ちで世界中を釣り歩いた映像が、11PMの名物コーナーだった。アラスカのサーモン、ニュージーランドのトラウト、フロリダのマーリン。世界旅行が夢の夢だった50年前に服部名人は釣りだけのために世界を旅していた。中2の少年が憧れない訳がないよね。開高健の「 Fish On! 」が1971年だったから、まさにレジャーとしてのフィッシングを日本に広めたパイオニアだった。そのパイオニアに出会うことができたのは、アポロ11のおかげだったのだ。

 ちなみに11PMではフィッシングの他にも、新車紹介の「カーガイダンス」や「麻雀実践教室」「ゴルフ教室」「秘湯の旅」なんていう企画があって、全部今のプログラムの元祖だった。「秘湯の旅」ではウサギちゃんがおっぱい出して「効能は?」なんて言っていた。あれも11PMが走りなのだ。

 その大橋巨泉は2016年に亡くなられ、服部名人は2011年に他界した。常見忠師匠も2011年に、開高健先生に至っては1989年に58歳で早逝してしまう。その後には薄っぺらな釣りプロと貧弱な釣り番組しか残らない。

 釣りはテクニックじゃない、釣果でもない。頭で考え心で感じることなんだって、これからは誰が教えてくれるんだろう。
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